北九州監禁殺人事件 -3-

これは「北九州監禁殺人事件」に関する記事の【パート3です。本編をお読みになる前に、ぜひとも【パート1】からお読みください。

北九州監禁殺人事件 -1-

北九州監禁殺人事件 -2-


 

※本編文章内で示す各人物の年齢は当時のものです

 

1983年

【松永】長男誕生、不倫、暴力 -人の親になるも人に非ず-

1983年 松永22歳

松永と妻との間に長男が生まれる。

恋人時代から続いていた妻への暴力—、
父親となることでこれが止むと期待した妻であったが、それは止むどころか悪化の一途を辿った。
これにより、松永の元から逃げようと考えた妻であったが、まだ幼い息子を連れて逃げることは難しいと考えてこれを躊躇する。

一方、松永と不倫関係にあった緒方は、松永の会社事務所で寝泊まりするようになっていた。
(そのため緒方は、この頃には松永の妻と対面している)

松永の不倫相手として強いられる事務所生活—、
そこで緒方は妻と共に松永からの暴行を受けていた。
暴行を受けると大声で喚く妻に対して、緒方は声を上げずにじっと耐える。その緒方の様子に妻は不思議がった。

 

あるとき、松永は妻と子の前で緒方を暴行―、
松永は殴るなどした後にマヨネーズを床に垂らし、これを舐めるよう緒方に命令した。
その様子をみた妻は「子どもの前では止めて!」と叫ぶも、緒方は抵抗する素振りを一切みせずに床のマヨネーズをひたすら舐め続けた。

このように、同じくして暴行されていた妻と緒方であったが、両者には明らかな違いがみられた。
妻は理性的、一方で緒方は従属的、このときすでに緒方は理性を失いつつあったと思われる。

 

created by Rinker
ULBO
¥1,480 (2024/04/25 00:53:39時点 Amazon調べ-詳細)

1984年

【緒方】不倫関係を告白 -虚構と懐柔-

1984年 夏 松永23歳, 緒方22歳

ある日、緒方は叔母に子持ちの妻帯者(松永)と交際していることを打ち明ける。
ところがこれが緒方の両親に漏れ伝わり、妻帯者である松永との交際は不倫関係になるため、これが反対されてしまう。

実は松永、この頃には緒方の父・誉(ほまれ)さんの資産状況を調べ、さらには緒方の母・静美さんの実家の資産状況をも調べていた。
これを知った静美さんは私立探偵に松永の調査を依頼。しかしこれが松永の知るところとなり、松永と静美さんの関係は険悪なものになっていった。
(一方で誉さんの資産状況が松永に探られていたことは、誉さん・静美さんともに知らなかったと思われる)

ところが同年8月—、
松永と緒方の両親が顔を合わせると、松永は2人に礼儀正しく振る舞う。それに加え、妻と離婚して緒方と再婚し、婿養子入りすることを約束する念書を作成してみせた。これにより、誉さんは松永を気に入るように。
そして夫が松永に対して好意を抱いたことで、静美さんも松永に対する姿勢を軟化させていく。

 

【緒方の父 誉(ほまれ)さん】
1936年生まれ。農協系土地改良区副理事。
久留米市の集落一族本家で、父方の祖父は村議会議員を務めるなど名家。
プライドが高く、心配性で世間体を気にする性格。愛妻家。


【緒方の母 静美さん】
1939年生まれ。主婦。
久留米市の農家出身で地元高校卒業後に誉さんの家に嫁入り。
良妻賢母。気丈な性格。

 

【松永】緒方の母と肉体関係を結ぶ -緒方家への侵食-

1984年 秋 松永23歳

松永は緒方の母・静美さん(44歳)から、「娘と別れてほしい」と緒方との不倫関係の解消を求められる。
(先述のとおり、妻と離婚して緒方と再婚し、婿養子入りすることを約束する念書を同年の夏に作成していた松永であった。しかしこれが果たされる様子がなかったために、不信感を抱かれたのだと思われる)

不倫相手の緒方との関係解消を、その母である静美さんから迫られた松永—、
すると松永は、「人目のないところで話がしたい」と持ちかけ、静美さんを郊外のラブホテルへ誘導。そして半ば強引にホテルへ連れ込み、静美さんと性行為に及んだ
これを機に2人は男女の関係となり、その後は会うごとに行為を重ねることになる。

驚くことにその後、松永は静美さんとの肉体関係のことを、娘である緒方に話す。そしてこれを訊かされた緒方は母親に嫌悪感を抱いた。
これにより、緒方と静美さんの母娘関係には緊張状態が生じることになる。
(その後も松永は妻帯者でありながら、緒方との不倫関係を続け、またその母親である静美さんとの不倫関係も並行して継続させる。尚、松永と静美さんの関係は地元では知られていたという)

 

筆者:ズボンスキ

良妻賢母であった緒方のお母さま。自身の貞操観念の綻びについてどう思っていたんでしょうか。
一方で松永、比類なきセックスマシーンです。


娘(緒方)のみならず、その母親までもが松永と関係を結んでしまった緒方家。一家崩壊までのカウントダウンは進んでゆく—。続きは【パート4】にて。